この記事では、2022年6月上旬から話題になっている、YouTuberによるASMR動画の削除や非公開騒動についてご紹介します。
特に大きな影響を受けているのが、VTuber。
一体何が起きているのでしょうか。
YouTubeが未成年のASMR動画の投稿をNGに?YouTuberらが対象動画を続々非公開化
6月上旬から、YouTuberによる「ASMR動画」の非公開化が相次いでいると、多くの人がTwitterに投稿しています。
YouTubeによる規約変更があり、ASMR動画が規制対象になったことが原因との投稿も複数みられました。
このため、Twitter上では一時大きな話題になり、「ASMR規制」がトレンド入りしたほど。
いったいなぜ、ASMR動画は規制されたのでしょうか。
ASMRとは「Autonomous SensoryMeridian Response」の略で、人が聴覚や視覚への刺激によって感じる、心地良い、脳がゾワゾワするといった反応や感覚のことです。
一般的な日本語訳は今のところ存在しない為、エーエスエムアールとアルファベットのまま読む場合が多いです。
YouTubeが未成年の「ASMR動画」投稿をNGにした理由は「子どもの安全に関するポリシー」
話題になったASMR動画の規制対象は、「未成年が出演するASMR動画」です。これにはYouTubeの規約変更が影響しています。
今回変更になったとされている規約は、YouTubeの「子どもの安全に関するポリシー」。
YouTubeは未成年が出演するコンテンツでのASMR動画の投稿をNGとしています。
YouTubeは過去に子どものプライバシー保護などについて、厳しい非難を浴びた過去があり、それを踏まえて「子どもの安全に関するポリシー」を定めています。
このポリシーには、未成年者が出演するコンテンツでの投稿NG項目として、「寝室や浴室などのプライベートな場所で撮影したもの」、「未成年が知らない人と接触を試みたりするもの」などと一緒に、以下のように記載されています。
「未成年者への不適切な注目を喚起するような活動(体の不自然な捻じ曲げや ASMR(聴覚や視覚への刺激によって得られる、心地よい反応や感覚を楽しむ動画)など)を披露するもの。」
引用:YouTube「子どもの安全に関するポリシー」
今回、一定数のYouTuberがASMR動画を非公開としたのも、このポリシーの記載を受けてのこととTwitterでは投稿されています。
YouTubeのASMR規制による影響が大きいVTuberたち
今回のYouTubeによるASMR動画規制の影響を大きく受けているのが、市場が急拡大しているVTuber業界です。
規制を受けて、様々な対応を迫られているのが現状です。
VTuberの出演は未成年が出演していると判断される可能性がある
VTuberが今回のASMR動画規制の影響を受けている理由は、VTuberコンテンツに登場するキャラクターの見た目が若いため。
今回、規制の対象となっているASMR動画は「未成年の出演する動画」コンテンツが対象です。
例え未成年が出演していないとしても、VTuberキャラクターのように見た目の若いキャラクターが登場するチャンネルに、ASMR動画がアップされている場合、未成年コンテンツと判断される可能性があるからです。
実際に、未成年かどうかの判断基準は、実年齢ではなく「見た目」だと言われています。
VTuberたちは続々とASMR動画を非公開化
このため、VTuberたちからは、ASMR動画の非公開、削除の報告がTwitterに投稿されました。
コンテンツの一部として、ASMR動画をアップしていたVTuberにとっては、一部のコンテンツを削除、非公開とするだけで済む話のため、大きな影響はないかもしれませんが、一方で、ASMR動画コンテンツがメインであるVTuberにとっては死活問題です。
実は、ASMR系VTuberが一部の界隈で流行っており、専用の動画サイトができているほどなのです。
尚、動画の非公開の他に、運営しているチャンネルが「未成年が出演するコンテンツ」と見なされるかどうか、YouTubeに問い合わせるといった対応をとっているケースもありました。
いったんASMR動画を非公開にした後、YouTubeに問い合わせ、正式に「出演者は未成年とみなされない」という回答を得た後に、再度、動画を公開状態に戻す判断をしたチャンネルもあります。
<まとめ>今後のASMR動画作成について
今回、多くのYouTuberがASMRコンテンツの非公開に踏み切ったのは、YouTubeの子どもの安全に関するポリシーを受けてのものと思われます。
特に「未成年が出演するコンテンツ」と誤解されかねない、VTuberの間では動画の非公開が相次いでいます。
YouTubeのガイドラインに違反した場合、動画の削除、収益の剥奪、場合によってはチャンネル自体がBANされてしまう可能性がありますので、慎重な対応が必要でしょう。
運営するチャンネルで、ASMR動画をアップする場合は、チャンネルに登場するキャラクターが未成年と判定されていないかをYouTubeに確認する必要があるかもしれません。
今後、ASMR動画をアップする際には、「子どもの安全に関するポリシー」はもちろん、他に抵触するポリシーがないかなどを慎重に吟味する必要があるでしょう。
また、規制の対象とならない、YouTube以外のプラットフォームに引っ越した配信者が出てくるなど、今回のASMR規制がVTuberたちにとってのターニングポイントとなるかもしれません。
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